マムFPオフィス -MUM FP Office-

横浜市を中心に活動しているファイナンシャルプランナーです

フリーランス・個人事業主の年収130万円の壁とは:雑所得・事業所得の経費について

マムFPオフィス 菊地季美子です。

 

CFP試験が終わってホッとしたのもつかの間、次の受験予定の相続・事業承継設計ライフ・リタイアメントプランニングの勉強を開始し、先輩FPのアシスタント業とwebライター業に追われ、ブログ更新の間が開いてしまいました。

アシスタント契約は3年間で、その間になるべく早くCFP全課目合格するため、今年11月は残り4課目のうち2課目を受験することにしました。

※先月受験した「リスクと保険」は自己採点が40/50点だったので合格見込みです。

 

今回は掲題のとおり、社会保険(健康保険)被扶養者の年収130万円の壁について、被扶養者がフリーランスや個人事業主であり、収入が給与所得ではなく雑所得事業所得の場合における金額の規定を解説します。

 

【注意】内容はあくまで一般的な規定であり、厳密には保険者や自治体によって違う部分もあるようなので、正確を期すためには扶養者の勤務先などに必ずご確認ください。

 

130万円の壁とは

年収130万円の壁とは、健康保険や厚生年金といった社会保険の扶養に入れる年収の限度額のことを言います。

※60歳上の人は180万円未満

例えば、パートの主婦(主夫)が年収130万円以上になった場合、配偶者の扶養に入ることができなくなります。

この場合、パート先の社会保険に加入して、自ら健康保険料・厚生年金保険料を納めることになります。

※パート先によっては年収106万円以上で社会保険加入義務が発生する場合もあります。 

 

【参考過去記事】 

fphamster.hatenablog.jp

 

なお、ここで言う年収130万円は、超ではなく以上ですので、配偶者の扶養に入れる年収の限度額は1,299,999円以下ということになります。

 

更に、この年収の考え方は、1年間の収入ではなく月額換算であるというワナがあります。

この理由は、税法上の扶養は1~12月の暦年で考えるのに対して、社会保険上の扶養の場合は、扶養に入れるようになった日から将来に向かって、月収×12カ月の年収が130万円未満である、という考え方になるからです。

 

このことから、配偶者の被扶養者でいるためには、

年収1,299,999円÷12カ月=月収108,333円

が上限ということになります。

 

雑所得・事業所得の必要経費について

昨今は私のように、フリーランスや個人事業主として、ライターやハンドメイド等で収入を得る人も増えてきました。

扶養=パートという概念は崩れつつあると感じています。

 

まず、パートなどの給与所得者については必要経費の概念はありません。

所得税・社会保険料等を控除する前の「総収入」が130万円未満であるかどうかが判断基準になります。

 

ここでは、フリーランス・個人事業主として雑所得・事業所得を得ている場合、前述の月収108,333円は経費を差し引いた金額かどうかを解説します。

経費を控除できれば、月収108,333円のハードルはかなり下がりますよね。

税法上でも、所得税の課税金額は収入-経費=所得となっています。

 

しかし残念なことに、社会保険上の扶養の場合は、税法上で認められている経費とはかなり異なります。

 

社会保険上における雑所得・事業所得の収入は、

「収入金額から必要最小限の直接的必要経費を差し引いた額」

となるため、確定申告における所得金額よりも多くなることが見込まれます。

 

この直接的必要経費」とは原材料費などが該当し、その経費がなければ事業が成り立たないと認められる経費のことで、必要最小限のものに限られます。

 

ちなみに、税法上は経費項目となるもの社会保険上は経費にならないものとして、下記の項目があります。(順不同です)

  • 租税公課
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費
  • 損害保険料
  • 減価償却費
  • 福利厚生費
  • 利子割引料
  • 借入金利子
  • 貸倒金
  • 販売促進費
  • 雑費
  • 青色申告特別控除
  • 生命保険料控除

 

例えば、ハンドメイドアクセサリーを販売して雑所得の収入が発生した場合、

パーツやビーズなどの原材料費は直接的必要経費になりますが、

有料webサイトにかかる月額やチラシ代などは経費にならない

ということです。

webライターなど原材料費そのものがない場合は、経費にできる金額は実質ゼロに等しいですね。

  

配偶者(扶養者)の勤務先に提出する書類

保険者(扶養者の勤務先の健康保険組合)は、被扶養者が社会保険の扶養に該当するかどうかを定期的に確認するようです。

調べてみたのですが、具体的な確認タイミングが年何回・何月などといった、はっきりしたことは分かりませんでした。

 

しかし、今回の記事のターゲットであるフリーランス・個人事業主については、確定申告書類一式の写しを保険者に提出することになるようです。

 

ちなみに、扶養者の勤務先が加入している保険者(健康保険組合)によっては、個人事業主の被扶養者可否については扱いが様々なようです。

  • そもそも個人事業主は被扶養者になれない
  • 個人事業主でも、あくまで家計の補助的な事業や、家督の相続で小規模な事業であり、配偶者(扶養者)が稼ぎ頭であれば被扶養者OK
  • 個人事業主で、年収(経費控除が130万円未満なら被扶養者OK
  • 個人事業主で、所得(経費控除が130万円未満なら被扶養者OK

 

まとめと今後の予定

私は現時点で、月収の上限である108,333円をギリギリ超えない収入を得ています。

この調整は思った以上に面倒で、家計の節約など他に考慮することも増えるため、今年いっぱいで扶養から抜ける予定でいます。

扶養に入るという経験はこのご時世でなかなかできることではないので、社会保険被扶養者として確定申告をして夫の勤務先に確定申告書類の写しを提出するところまでは体験しておきたいと考えています。

フリーランスになった当初は年収130万円以上なんてそう簡単にいかないと思っていましたが、ありがたいことにそううまくはいかないものですね。

仕事や家計のことは常に夫と話し合い、月の生活費はお互いの収入のバランスで公平にしてもらえています。

やりたいことを自由にさせてくれる夫には感謝してもしきれません。

 

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今日の作業用BGMはこちらです。


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